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相続税の計算方法

2023/8/16

相続税申告

相続税の計算方法は遺産総額から基礎控除額を引いた金額を、各相続人が法定相続分で取得したと仮定し、その金額に税率をかけて計算した金額を合計します。

 

法定相続分に応ずる取得金額 1千万以下 3千万以下 5千万以下 1億円以下
税率 10% 15% 20% 30%
控除額 50万円 200万円 700万円

例えば相続人が配偶者と子2人の場合、法定相続分は配偶者が1/2,子が1/4です。

遺産総額が8,000万の場合はどうなるでしょうか?

基礎控除額は3,000万+法定相続人の数×600万ですので4,800万となります。

遺産総額8,000万から4,800万を引くと3,200万になります。

 

3,200万を法定相続分で取得したとした場合の金額は次にようになります。

①配偶者3,200万×1/2=1,600万

②子A 3,200万×1/4=800万

③子B 3,200万×1/4=800万

 

この金額に表の税率と控除額をあてはめ相続税の総額を出します。

①配偶者 1,600万×15%-50万=190万

②子A 800万×10%=80万

③子B 800万×10%=80万

合計350万

この相続税の総額を、各人が実際に遺産をもらった割合で、それぞれ負担する事になります。例えば、配偶者は遺産を取得せず子AとBが遺産を4,000万づつもらっていた場合はどうなるでしょうか?

相続税の総額が350万ですので、その金額にもらった割合をかけると次のように各人の相続税額が計算されます。

子Aの負担額 350万×50%(4,000万/8,000万)=175万

子Bの負担額 350万×50%(4,000万/8,000万)=175万

配偶者の負担額 350万×0%(0万/0万)=0万

 

一方、子Aが全ての遺産を取得し、配偶者と子Bは何も取得しなかった場合はどうなるでしょうか?

子Aの負担額 350万×100%(8,000万/8,000万)=350万

子Bの負担額 350万×0%(0万/0万)=0万

配偶者の負担額 350万×0%(0万/0万)=0万

 

最後に配偶者がすべての遺産を取得し、子ABは全く取得しなかった場合はどうでしょうか?

配偶者の負担額 350万×100%(8,000万/8,000万)=350万

配偶者の場合は配偶者控除という規定があり、このように一旦相続税額が計算されますが

1億6,000万(又は遺産の1/2のいづれか大きい金額)まで相続税が控除されますので、

配偶者控除を適用した場合納付額は0となります。